ロンドン市内に突如現れた巨石。ボルダリング



Boulder / John Frankland / 2008

ロンドン市内に外岩があるのをご存知だろうか?ニューヨークであればセントラルパークで外岩を楽しむことができるが、ロンドンでも少し違った外岩を楽しむことができる。人口壁、人口岩ではない、紛れもない自然岩である。

イーストロンドン地区、ひと昔前まで少し治安が悪いことでも知られるハクニー。Shoreditch ParkとMabely Greenというふたつの公園にその岩はある。いたって普通の公園に突然、隕石を彷彿させるような4mほどの巨石がひとつ。そしてまたひとつ。

どう見ても自然に置かれた岩としては不自然だ。かといって迷い石でもないようだ。このふたつの巨石は2008年にイギリス人アーティストJohn Frankland氏によって、屋外彫刻作品として設置されたものである。単に岩でできた彫刻?というわけでもない”Boulder/巨石"と題されたこのプロジェクトは、まさしく、市内に自然岩を持ち込み、クライマーに登ってもらおうというプロジェクトなのである。





アーティスト自身もクライマーというだけあって、
クライマーを満足させるだけのクオリティになっている。

 多くの公園に設置されている彫刻作品がむやみやたらに触れてはいけないもの、ましてや登ってはいいけないものであるのに対し、この彫刻作品は岩に触れ、登ることによりはじめて機能するのである。

重量100トンを超すこの花崗岩は、コーンウォールの採石場から厳選されたものが使われている。グレードはV3(3,4級)から始まりV9(3段)程度まで用意されている。岩は採石場で掘り出された状態をほぼそのまま、手を加えることなく設置されている(土台に固定するための加工、石の運送、切り出しの時にできた穴などはある)。


ロンドン市内で外岩を楽しむクライマーたち。




まさしく、モノリスのごとく都会に降り立った巨石。こんな彫刻作品が日本の都会にも是非ひとつ、ふたつ、いや100個くらい欲しいものだ。