ケガしないクライミング「礼にはじまり、礼におわる」




スポーツである以上、クライミングでのケガはつきものである。しかし、どうにかしてケガのリスクを軽減したい。
ケガをせずにクライミングを続けていくことが、上達のための最も近道である。


トレーニング前の入念なストレッチ、ウォーミングアップは当たり前として、
ここでは、ケガを回避するための「心の準備」の話をしたい。


ライミングを、岩との対話から生まれる人間形成の道「岩道」とするならば、
「礼にはじまり、礼におわる」という武道の精神を忘れてはならない。
剣道・柔道では武道場入口で礼をし、
日常と武道の境界をうまく作り出している。
それは、単にその道の先人たちに敬意を表するだけでなく、
自らのトレーニングに精神を統一させるための、
いわば通過儀礼である。

礼だけでなく、武道においては、

そのトレーニングのはじまりに座禅を組む。

浮世でざわついた心を穏やかにし、

邪念を払い、これからのトレーニングへと集中する。
これは必然的に「ケガをしない予防措置」となる。

スポーツにおけるケガは、

対人との接触によるものが多いが、集中力の欠如も大きな要因となる。
日頃からどんなにトレーニングを行っているアスリートでさえも、
「トレーニング中にケガ」というものがよくある。

これは単に不可抗力によるものだけでなく、

「どうもトレーニングに身が入ってなかった」
「トレーニングが日常的になっていた」
という精神的な要因が大きい。

トレーニング前に軽く礼をし、
(人目が気になるようであれば、心の中で礼をすればいい)日常から自らの精神を切り離し、今、目の前にある課題に打ち込んでもらいたい。
きっといつもとは少し違ったトレーニングとなることだろう。

「礼にはじまり、礼におわる」

薄暗く、どこか閉鎖的な日本のクライミング・ジムも、
「道場」だと思えば納得がいく。今週末、どこの道場破りに行こうか。