ヒールフック、トーフックの8つのコツ|クライミング・ボルダリング


Photo by PRMF

1級、初段くらいの課題になってくると、かなり繊細なヒールフック、トーフックが必要になってきます。細かなホールド、滑りやすいスローパーにフックをかけなくてはならず、突然、ヒールフック、トーフックの壁にぶち当たるクライマーの方も多いのでは?著者も同じような経験をしてきましたが、ある時点からヒールフック、トゥーフックの”コツ”のようなものを掴むことが出来ました。言葉で説明することは簡単ではないですが、ここに「ヒールフック、トーフックの8つのコツ」を記しておきたいと思います。少しでもお役に立てれば光栄です。


1:まず重要なのは、二つのフックの大きな違いを知ること。
フックというと、どちらも「引っ掛けるもの」と感じる方が多いと思いますが、実は感覚的にはだいぶ違います。ヒールフックが「掻き込むもの」であるのに対し、トーフックは「引っ掛けるもの」この違いを感覚的に、考え方として理解しておくことが非常に重要です。


2:ヒールフックはガニ股、トーフックは内股。
先に書いた、ヒールフックが「掻き込むもの」であるのに対し、トーフックは「引っ掛けるもの」というのを実践すると、ヒールフックはガニ股、トーフックは内股になります。ヒールフックは膝を曲げて外側に開いた状態で効かせていきます。それに対し、トーフックは膝を少し内側に曲げ、つま先も内側を向かせて効かせていきます。


3:フックは骨盤で止める。
ヒールフックはガニ股、トーフックは内股にすると、必然的に力のかかってくる部分が足だけでなく骨盤あたりまで及んできます。ある方向には曲がらないという骨の構造をうまく利用し、そこに力を分散させてフックを効かせていきます。足だけでフックをかけようとすると、すぐに剥がれてしまいますが、骨の力を利用するとより力がかかります。骨盤で止めるというと少し怖いですが、意識的に腰、骨盤あたりをうまく使ってフックをかけてみましょう。


4:ヒールフックは斜めに差し込む、そして掻き込む。
かかっていないヒールフックは見た目ですぐにわかります。そういったヒールフックは多くの場合、「引っ掛けよう」とされているものです。ホールド上にヒールが乗っかっているように見えます。それに対し、しっかりと効いているヒールフックは、ホールドを「掻き込んでいる」ように見えます。膝をしっかりと曲げて、ホールドを掻き込む、あるいは掴むイメージをしていきましょう

また、ヒールの挿入角度も違っています。先に書いたように、ヒールフックはガニ股です。できる限り足をガニ股にして、ホールドにヒールを持っていくと、おのずと、壁とホールドの隙間に斜めに挿入されることになります。そこから、膝を曲げこむことにより、ヒールフックがホールドを掻き込んでくれます。ホールドの上からヒールを置いていても一向にフックは効いてきません。「斜めに」「斜めに」を意識しましょう。


5:トーフックは奥までしっかり、引っ掛ける。
ヒールフックが掻き込むものだったのに対し、トーフックは引っ掛けるものです。この違いは、膝の使い方の違いに出てきます。先にも書いたように、トーフックは内股を意識してもらうと効きやすくなると思います。そして、ヒールフックが膝を曲げ込んでいたのに対し、トーフックは膝が比較的伸びている状態の方が効きやすいです。また、摩擦力が必要に成ってくるので、ホールドの奥の方まで足の甲をしっかりと差し込みましょう。


6:ヒールフックは点で、トーフックは面で支える
これも感覚的なことになりますが、ヒールフックはヒールのある一点でホールドを掻きこむイメージで、トーフックは足の甲全体を使って面で引っ掛けるイメージで。


7:フックは力を加えて「作動」させるもの
どちらのフックにもいえることですが、フックはある時点で「作動」させなくてはなりません。単に足がホールドに引っかかっていれば「作動」するわけではありません。膝を伸ばしたり曲げたり、腰を寄せたり、骨盤の力を使ったりしながら、力のかかりやすい方向を探していかないと作動しません。フックは力を加えることにより「作動」します。


:シューズ選びがとっても重要。
どちらのフックでも言えることは、シューズがとても重要になってきます。トーフックをかけるなら、足の甲にゴムが付いているシューズの方が有利ですし、先の方までベルクロが付いているタイプのものだと、せっかくかけたフックがベルクロに邪魔されたりしてしまいます。シューズのかかと部分にヒールフック用の出っ張りが付いているものなどもあります。どうしてもフックがうまく決まらない方、一度、今使っているシューズと他のシューズを比べてみるのも良いかもしれません。


以上、岩道が考える「ヒールフック、トーフックの8つのコツ」でした。