楢崎智亜という怪物|クライミング日本代表





ついに、クライミング世界選手権、日本人表彰台無しというジンクスが破られた。2016年クライミング界に彗星のごとく現れ、クライミングワールドカップ(ボルダリング)で表彰台を独占した日本代表:楢崎智亜(ならさき・ともあ)選手。重慶大会優勝、ナビムンバイ大会2位、インスブルック大会2位、ベイル大会2位、ミュンヘン大会優勝という驚異的な成績を収め、2016年ワールドカップ年間優勝(日本人男子初)を果たした。その楢崎選手が、パリで行われたクライミング世界選手権ボルダリング部門にて見事優勝。日本人初の快挙を達成した。とにかく、おめでとうございます!



予選は1位で通過したものの、準決勝では世界選手権の課題に苦戦し、ボーナスのトライ数差によってどうにか決勝進出を果たすというハラハラな展開となった。おそらくご本人も焦ったのでは。決勝進出を決めた最終課題・最終トライでは、なんとチョークをつける時間すら残されていなかった。しかし、決勝では準決勝のパフォーマンスが嘘のように、楢崎選手の持ち味が遺憾なく発揮された。とにかく圧倒的な強さにパリの観客も酔いしれたのではないだろうか?

トリッキーなダイノの第1課題ではフラッシュは逃すものの、すぐにムーブを修正し見事2撃。リーチーなスラブの第2課題では苦戦し完登を逃すものの、テクニカルな第3課題もすぐにムーブを解読し見事2撃。複数のクライマーが2トップで並び、最終課題まで誰が優勝するのかわからない接戦が繰り広げられていた。そんな状況で、楢崎選手は多くのクライマーが苦戦したパワフルな第4課題は何とフラッシュ。コンペティションに復帰したアダム・オンドラ選手をトライ数で抑え、見事優勝を果たした!3t6 4b7(6トライ3トップ、7トライ4ボーナス)という結果を見ても、いかに驚異的な成績を収めているかがお分かりだろう。


クライミング世界選手権ボルダリング部門、試合の様子。





とにかくムーブの解読、組み立て力が素晴らしく、ダイナミックなムーブが美しい。おそらく驚異的な上半身の筋力と瞬発力、幼少期から習っていたという体操で培われたボディーコントロール力が彼の強さを支えているのではないだろうか?170cmという世界選手権に出場する他のクライマーに比べたら小柄な体格を気にさせないダイナミックな登りは、観ていて清々しい。まさしく軽々と壁を登っていく「忍者」、あるいは岩から岩へと飛び移る「天狗(悪い意味ではなく)」といったところだろうか。今後の活躍(オリンピック?)にも期待したい。と書いていたら、世界選手権から程なくしてドイツ・シュトゥットガルトで開催されたAdidas Rock Star 2016においてヤン・ホヤーを抑えての優勝!たった18秒?での最速完登に世界はまたしても驚愕した。

下の動画はワールドカップ、ミュンヘン大会での登り。本当に観ていて楽しい登りだ。




 ここまで見てきて、その超人的なクライミング能力はわかっていただけたと思いますが、ここに一つ、楢崎智亜選手のトレーニング時の様子のビデオを貼っておきます。もう度肝を抜かれるほどのパフォーマンスです。怪物ぶりがご覧いただけるでしょう。一瞬何が起こったのか、目を疑うほどです。さすが体操で培われたボディーコントロール能力。和製ルイス・パーキンソン、いや、すでに本家を超えています。

Tomoa Narasaki, The Beast and The Best!



Tomoa Narasakiさん(@tomoa_narasaki)が投稿した動画 -


楢崎智亜(ならさき・ともあ)選手プロフィール

生年月日 :1996年6月22日 (20歳) 
出身地 :栃木県出身 
身長:170cm
出身校 :宇都宮北高等学校 卒業
趣味:釣り