景観に優しい外岩クライミング。カラーチョーク、あるいはPD9という選択肢。

Pur Chalk - 3 Pack Colored Chalk Bundle

花崗岩ボルダリングエリアで知られる愛知県・豊田の岩場で、チョークマークが最近問題になっている。というのも、ここ数ヶ月の間に人気課題に「チョークマーク/ティックマーク」という範疇を超えるかのような巨大なチョークマーク跡が見つかったためだ。長いものでは20~30cmにはなろうかというチョークマークが課題に沿って幾重にも描かれている。そして、いくつかのチョークマークはブラシでこすってもなかなか取れず、クライミングチョークではない何か!?で描かれたのではないかと言われている(工事現場用のろう石ではないかと言われているらしい...実際に現場を見てみると、「塗装?」というほどホールドに白い”何か”がこびりついている。チョークのそれとは明らかに違う)。「豊田の岩場・オフィシャルブログ」では「チョーク・マーキング自粛のお願い」が掲げられるほどになった。(海外の岩場だと同様のチョークマークは無数に見られるし、ほとんど誰も気にしていないようにも見受けられる)



ジムで登っていればチョークを使うのはほとんど当たり前のことだし、殆どのクライマーがそのまま外岩でも同じチョークを使う。チョークを使用しないクライミングを率先して行なっているクライマーなんて現代では僅かしか居ないだろうし、チョークを使うことは決して悪いことではない。岩にチョークが付いていることによって誰かがその課題に挑戦していることがわかるし、それによってやる気を刺激されたりもする。




しかし、一方でクライミングの歴史にチョークが現れる流れを見てみると、その出現から必ずしもチョークの使用が認められてきたわけではない。そして、岩場によってはチョークの使用が禁止されているところもある。詳しくはこちらのサイトにしっかりとまとめられているので、ぜひご覧ください(感謝)。

「宗宮誠祐氏のブログ/古美山ティックマーク事件について(3)」
http://jiyujinclimbing.blog2.fc2.com/blog-date-201702.html

今回の豊田のチョークマーク問題に関しては、チョークの使用ではなく、過剰なチョークマーク/ティックマークが問題になったわけだが、クライミングチョーク自体に関して景観的/実用的な側面から考えてみたい。というのも、前々から外岩でのチョークの使用に少し違和感を感じていたからだ。(決して反対のわけではない)

外岩に初めて行った時のこと、無数のホールドが白くチョークで染められているのを見て「うわ、落書きみたい。」と思ったのをよく覚えている。それは、一般人としての率直な感想だった。しかし、クライミング、外岩にどっぷりハマるうちに、そんな感覚は薄れ、いつしかチョーク跡に萌える/燃える感覚すら持ち始めていた。一方で、外岩に行った後に服がチョークまみれで粉っぽくなるのがいつも嫌だなあ、どうにかならないかなぁと考えていた。白い粉まみれの岩を見た登山者が「あーあ、岩を汚して...」と思われている可能性も無きにしも有らずだ。






そんなことを考えている時に勧められたのが液体チョーク、PD9(ピーディーナイン)だった液体チョークだが、手に塗った後に白くならないし、松ヤニが入って居ないため外岩での使用にも問題ない。そして、抜群のフリクションを誇る(PD9使って登るなんて良い意味でインチキだ!と言われるくらい止まる。特にスローパー系?)。何よりも、岩が白く汚れないため景観にも優しく、服もチョークまみれにならないため実用的だ。デート前の外岩なんかでも威力を発揮するだろう。

手が白くなりにくい液体チョーク


問題は値段設定。一般的なチョークが一袋(300g) 2,000円くらいであるのに対し、PD9は一本(70g/50ml)で1,200円。外岩一日登ると約10回〜15回くらいで空になる。3本くらいまとめて買うのが良いだろう。普通のチョークに比べると少し割高に感じてしまうが、景観への配慮、実用性を鑑みるとお値打ちなのではないだろうか?一度で良いので、ぜひ試してもらいたい。(と思っていたら、2017年度から1本980円に値下げ!これは買い)




もう一つ、景観を考えるクライミングチョークとして、カラーチョークを紹介しておきたい。これは、日本ではほとんどお目にかかることの無い商品では無いだろうか?Onsight Gearから出されているPurChalk、砂色、赤茶、灰色の三色が発売されており、それぞれの岩場の岩質に合わせて使用することができる。一般的なチョークに色味が加えられているだけだが、ナチュラリストのクライマーにはぜひ愛用してもらいたい商品だ。(ジムで使ったら怒られそう...)

Pur Chalk - 3 Pack Colored Chalk Bundle

"PurChalk" by Onsight Gear
https://www.onsightgear.com/products/pur-chalk-colored-chalk-bundle

とにかく、外岩でチョークを使って登った後は、しっかりとブラシでこすって、なるべく消して帰るようにしたいものだ。特にフットホールドのティックマークなんかはオンサイト狙いの強者クライマーの邪魔になりかねない。以上、景観、実用的な側面からクライミングチョークに関して少し買いて見ました。皆さんも一度、ご検証あれ。