意外と知らないクライミング用語。ゼノリス、ダイク、レッジ。



岩場のトポを見ていると、ジムでは聞かない不思議な用語に出会ったりする。その中でも、あまりしっかりと知られていない?であろう、3つの用語をここでは紹介したい。ゼノリス、ダイク、レッジである。良く耳にするけど、ちゃんとした意味は知らないなんて方、多いのではないだろうか?





ゼノリス/Xenolith

みなさん、この言葉を聞いたことがあるだろうか?例えば、「左手ゼノリス、右手カチでスタート」といったような形で使用される。ゼノリスとは、岩石学、地質学などで使用される用語で「捕獲岩(ほかくいわ)」という意味である。「捕獲岩」とは、火成岩(マグマによって生成された岩)の中に存在する、その岩とは異なった性質を持つ岩石のことを指す。マグマが地中から上昇してくる際に、巻き込まれることによって(マグマに捕獲される)作られる。多くの場合、巻き込まれた異質の岩石はマグマの熱によって変成、変形している。下記の写真のような状態を岩の表面に見たことはないだろうか?これこそまさにゼノリスである。異なる性質の岩で出来ているため、風化によってその部分がせり出してきたり(周りの岩が削られることにより)、窪んだりして、ホールドと使用できるようになる。


ゼノリスの例



ダイク/Dike, Dyke

「両手カチスタートで、ダイクに沿って登る」なんて聞いたことないだろうか?溝や堀の意味で使われる英語だが、岩石学、地質学などでは「岩脈」という意味で使われる。岩脈とは、地層や岩石の割れ目にマグマが入りこみ、板状に固まったもので、花崗岩などでは結晶状になることも多い。下の写真では薄い肌色部分をダイクと呼ぶ。「ダイクに沿って登る」といった場合、このラインに沿って登ることになる。火成岩によく見られ、細く小さなものから、巨大なサイズのものまである。

Intersecting Dikes in Black Canyon of the Gunnison.jpg
ダイクの例



レッジ/Ledge

エッジの間違いかな?と思ってしまうが、意味としては遠くもないが、近くもない。エッジというと、岩のカンテやリップ部分を指すの対し、レッジは段状/棚状に迫り出した岩の部分を指す。「レッジに沿ってトラバース」のような形で使用される。これを「エッジ」と勘違い/読み間違いしてしまうと、全く別のラインを登ってしまうことになりかねない。ちなみに、良く似た用語に「リッジ」なんてものもある。これは岩稜などと訳されるもので、岩の尾根の部分である。「マントルを返してリッジに沿ってのぼる」などと使う。エッジ、レッジ、リッジ、それにしてもややこしい。National Graphicの表紙で有名になったアレックス・ホノルドが立っているのは、ヨセミテのThank God Ledge。



レッジの例。


以上、良く聞くけど意味のわかりづらい、3つの用語をご紹介しました。Have a Good Climbing!