ボルダリング上達するための意外な3つの筋肉。




ここでは、岩道なりの「ボルダリング上達するための3つのコツ、筋肉」をお伝えします。「筋力を上げる」「フットワークを練習する」「指筋を鍛える」というのとはまたひと味違った重要なポイント、コツです。






1:大きな筋肉を使う

人間の体を支える筋肉には、部位によって、様々な大きさがあります。例えば、足のふくらはぎと前腕の筋肉を見比べてみてください。前腕の筋肉の方がふくらはぎより大きい(太い)なんていう超上半身マッチョな人は珍しいのではないでしょうか?私の場合、ふくらはぎの筋肉の方が前腕に比べて2倍くらいあります。

筋肉は部位によって、様々な大きさ=強さを持っています。足は常に人間の体、全体重を支えています。たまに使う腕に比べて筋肉が発達しているのは当たり前のことです。では、この大きな筋肉を最大に利用してクライミングすれば、よりパフォーマンスを向上することができます。

人間の身体の中で、最も大きな筋肉は太ももの筋肉(大腿四頭筋)と言われています。そして、次に大きいのがお尻にある筋肉(大臀筋)です。上半身に存在する大きな筋肉は、大胸筋、腹直筋、「広背筋」です。これらの大きな筋肉を意識的に利用し、腕にかかる力を分散させて登りましょう。

ここまで読んでもらい「あれ?腕の筋肉は?」と疑問に思われた方もみえるかもしれません。そう、何を隠そう、腕の筋肉とは、人間の体の中では比較的小さな筋肉なのです。腕の筋肉に頼り、腕の力で登っていこうというのは、小さな筋肉で他の大きな、重い筋肉を持ち上げているようなものです。これでは効果的なクライミングは出来ません。この「身体の構造を理解し、大きな筋肉に力を分散させてゆく」点に意識を向けながら登ることにより、今の筋肉量でもより効果的なパフォーマンスを発揮し、初段の壁を越えることができるかもしれません。



2:クライミングで最も重要な筋肉とは『脳』である。

これは、世界初の9a(5.14d)ルート、アクション・ディレクトを初登し、スポーツ科学をクライミングに取り入れ、フィンガーボード生みの親とも言われる孤高のクライマー:ウォルフガング・ギュリッヒ氏による言葉です。

正しくは、脳はクライミングで最も重要な筋肉だ」です。

クライミングはスポーツではありますが、存分に思考的な要素も含まれるのです。ただガムシャラに筋肉を使い、パワーに任せるだけでなく、自分なりに考え、自分なりにトレーニングする必要があるのです。クライミングのための哲学を、クライミングのための頭を鍛えましょう。

全てのスポーツにおいて、大いなるアスリートは考えて動いているのです(これを続けていると、考えなくても体が動くようになるのです)。




3:ケガを予防する、予防筋。


これは、もう当たり前といえば当たり前のことですが、ともすれば忘れてしまいがちな事です。「早く上達したい」「あのライバルよりも早く登りたい」「早く初段を落としたい」という上達心から来る焦りが、怪我を招きます。数年もやっていれば、誰でも1級、初段くらい登れるようになります。
しかし、一度でも怪我をしてしまうと(特に指のパキリ)、回復に短くて3ヶ月、長くて半年ほどかかってしまいます。そうすると、ライバルにはどんどん差をつけられるし、登れないことによるストレスも貯まります。

とにかく、怪我をしないことが上達の最も近道です。そして、これはいわゆる忍耐力を必要とします。岩道では、この怪我を予防する、忍耐力を構成する筋肉を「予防筋」と呼んでいます。

そして、怪我をしないように、力任せな無理なムーブを極力減らして行くことにより、スタティックなムーブのこなせる、保持力のあるクライマーになることができます。