クライミングジムで登らなくなった理由



まあ、これは愚痴みたいなものですが、あんまり最近クライミングジムに行かなくなりましたね。。。大きな理由は「プライベートのトレーニングウォールを完備した」からなんですが、トレーニングウォールを完備した理由が「ジムでのクライミングがなんか面白くなくなった」からなんです。前は週4以上ジムで登っていたのに、何故?!ジム経営の方にはちょっと参考になる意見かもしれません。



いくつか理由があります。

1:ジムの課題が面白くなくなった

どうも最近のジムはコーディネーションやランジ、ダイナミックムーブが多い気がします。体を振ってボテの上を走らせたり。俗にいうコンペ課題です。確かに、そんな課題は見た目が良いですし出来たときに面白いですよね。周りも盛り上がります。世界選手権などでもよく見かけるムーブが並んだジムが多いですねでも、なんだか飽きてしまったんです。そのムーブ知ってるんです、もう何度もやりました。というのが色々なジムにありすぎませんか?どっかで見たムーブのパクリでしかないような課題がゴロゴロしています。


2:ジムの課題が危険になった

これも上記の愚痴に関係してきますが、ダイナミックなムーブが増えたことにより、危険度が増しているような気がします。強ければその危険度を回避できるのかもしれませんが、どうも怪我を誘発するように設定されている課題を多く見かけます。特に気になるのは肩や手首への負担です。クロスで背面にランジさせたり、ランジした先の二つのホールドの隙間に入り込み肩の力で止めるようなムーブ。カッコ良いし、出来たら良いなと思います。個人的には得意系なムーブですが、怪我を誘発しやすいムーブでもあります。その理由は、フラレをとめる際に、足から(飛躍)の力が一気に肩や手首にかかって来てしまうからです。これはコンペでよく見られるムーブですが、やはり多くのコンペクライマーは肩周辺に過度の負担がかかっているように見えます(肩を手術したり、怪我をしているコンペクライマーは非常に多いです)。

スラブ壁で、小さなフットホールドのすぐ下にガバやボテを設置するのも危険です。スリップした際に足首を捻挫する危険がありますが、そのようなセットをしているジムも結構みます。これも怪我を誘発するセットです。ジムでの怪我の多くはそういったスラブのセットで起きている気がします。

無理な位置や角度でのヒール乗り込みも膝に負担をかけてしまい、長期の怪我に繋がります。

岩場で怪我するのは本望ですが、ジムで怪我するのは絶対嫌なんです。ということで怪我の危険度を感じた課題はそこまで攻め込まなくなりました。


3:ジムで強くなっても外岩で強くなれない

ダイナミックムーブ、コーディネーション、サイファーとか色々と登りこんで来ました。実際にジムで登れる課題も多くなりましたが、いざ岩場に戻ると、ほとんど強くなっていないことに気づきました。本来、ジムでのトレーニングが岩場で発揮されるべきだと思うのですが、どうもコンペ課題みたいなのを登りこみすぎていて、岩場でその力が全く機能しないと。。。で、またトレーニングを一からやり直さなくてはなりません。まあ、全部ガバガバだったから仕方ないのか...


4:ジムでの課題の傾向/サイズ感が偏っている

以前は都会のジムで登っていたので、毎度セッターがたくさんいて課題もバラエティに富んでいました。しかし、最近は地方に移り住み、ジムも小さいところになりました。年に数回セッターが来てラインセットが行われますが、それ以外は基本的にジムスタッフによるセットです。そんなジムでの課題もずいぶん登れるようになりましたが、ふと気づいたのです「課題にすごい癖があるな」と。そしての登れるようになったのはその癖に慣れて来ただけで、強くなったわけではないと。その癖のいくつかは「課題のサイズ感/距離感が常に同じ」「カチホールドが異様に少なく、ハーフアーケのホールが異様に多い」「核心ムーブでのフットホールドが非常に狭い」「ランジのサイファーが多い」「体を振ってのひきつけが多い」「スタティック、保持系ムーブがほぼない」「めちゃくちゃ狭いヒールでの乗り込みばっか」というようなものでした。クライミングジムはこれまで世界各国、百箇所くらい行ったかもしれません。そんな視点からみると、セッターの「癖」や「偏り」が見えて来てしまうのです。

そんな癖の塊のようなジムも良いと思いますが、ホームジムとなると、もう少し色々なムーブやサイズ感の課題を触りたくなって来ますし、そうしないと強くなれません。でも地方なので、他に通えるジムも限られている....ムーンボードみたいなのがあれば良いのですが、それもない。あるいは自分で課題設定して登り込むか。ということでプライベートトレーニングウォールを完備することにしたのです。


5:結論:「やっぱり、ジムでのトレーニングは外岩のため」

まあ、ジムでランジやコーディネーションをやり込むのも面白いです。でも、私にとっては「やっぱり、ジムでのトレーニングは外岩のため」です。そのためのトレーニングでしかありません。コンペで人と競うのも好きません。でも、外岩のためのトレーニングができるジムがどんどん減って来ているような気がするのです。小さくても「あのジムには怪物だらけだ」みたいなジムがなくなって来てしまったような気がします。足が悪くて、カチカチな課題、結晶をつまむようなそんな課題には滅多に出会いません。ムーブはカッコ良くないけど、すごい挟み込む力が必要な課題、そんなのもなかなか出会いません。もっと外岩っぽいクライミングをジムでもしたいな... そんな長年の鬱憤が「ジムでのクライミングがなんか面白くなくなった」という結果として出て来てしまいました。....ということで本格的にプライベートトレーニングウォールを完備することにしたのです。そうしなくてはこれ以上強くなれないなと。


「ホームジムは家」ということです。


今回は個人的な愚痴みたいになっていますが、外岩に通いつめているクライマーで同じようなこと感じている人も多いのではないかと思います。外岩で強くなれるジムに行きたいなと。

プライベートウォールの完備に関しては、また追って投稿してゆきたいと思います。


ps,
その後、何度かジムで登りましたが何だか面白く無い。。。でもう一度考えて見たのです、なぜ面白く無いのか?そして判明した理由がもう一つ。

6:「まぶし壁での課題にラインが無くてそそられない」

これです。やっぱり岩でもジムでも、課題に明確なラインがあって「おお、カッコ良い、登りたい」となる課題が良い課題だと思います。ただ、まぶし壁にマンスリー、ウィークリー課題を作る日本のジムのやり方だと、どうしてもマンスリーやウィークリー課題のムーブが制限されてきてしまいます。そして、無理やり変わったムーブをまぶし壁に取り入れていくと、ラインの無い課題が出来上がります。確かに強度はあるのかも知れないけど、何だかそそられない意味不明な課題ができてしまうわけです。「こっち行って、またこっち戻るのね」みたいな。そういう課題が今通っているジムには多すぎるなと思いました。それはまあ、各々のセッターのセンスなのだと思いますが。