クライミングに指トレ/筋トレが必要な理由とは!?



皆さん、指トレ・筋トレしてますか?クライミングジムで設定された課題を登り込んでトレーニングおしまいにしていませんか?確かに、登り込めば登りこむほど強くなりますし、楽しい・難しい課題に打ち込んでいるうちに指トレ・筋トレする時間も無くなってしまいますよね。

でも、登りこむ以外に、指トレ・筋トレはクライミングを上達してゆく上でとても重要なことです。




なぜ重要かって?それは、設定された課題の場合、体格差によるグレード感の差が大きく、セッターの体格に近ければ近いほど登りやすくなったり登りずらくなったりしてしまい、本来の自分の指の強さ、筋量の差が目に見て現れずらい為です。例えば「あのジムでは簡単に2級登れるけど、このジムは難しいなあ」とか感じることないでしょうか?これ、ジムのグレード感がずれているということもありますが、多くの場合、セッターとの体格が近いかどうか、登りのスタイルが近いかどうかによるものが大きい気がしています。

特に、狭すぎるムーブ、遠すぎるムーブというのはセッターとの体格差によっては1グレードくらいの差が出てくるような気がします。そして、カチやピンチ、スローパーなどのホールドも、セッターの手のサイズによっては随分と持ち感が変わってきます。

そして、セッターも人間です、調子の良い時、悪い時、得意なもの、苦手なものがあります。ジムの課題のグレード感も時期によってズレてきたりすることもあるでしょう。クライミングのグレードや強さには、数値化できるような明確な尺度が無いのです。





例えばジムで、核心のムーブを小学生がいとも簡単にやっているようなところを見たことがないでしょうか?あるいは、どうしても保持できないカチを女性が軽々と保持しているところを、どうしても持てないスローパーを男性クライマーがバッチリ止めているところを見たことはないでしょうか?

確かに力の差、技術の差はありますが、手のサイズ感なんかによっても持ち感はかなり変わってきます。指が小さければジムのカチは持ち易いだろうし、大きければスローパーに強くなってくるでしょう。

必ずしもジムで登れる課題のグレードが上がったからと言って、強くなっているとは限らないのです。

以前にも書きましたが、セッターと体格が同じくらいか、あるいは少し小さいくらいのクライマーがジムの課題では強みを発揮しやすい気がしています。(リーチーな課題は、もちろん大きければ大きいほど有利でしょう)

で、そうなると自分が強くなっているのか分からなくなってくる時期があります。先月は1級登れたけど、今月の2級は厳しいなあとか。そんな経験皆さんにもあると思います。で、そういった不明確な部分を、明確にしてくれるのが指トレ・筋トレです。

例えば、先月はフィンガーボードに1本指で10秒ぶら下がれた。今月は15秒になった。というのは、明確な数値として指が強くなっていることがわかります。懸垂30回できたのが、今月は20回くらいで厳しいなとか。今現在の自分の実力を数値化してみることが出来ます。その日食べたもの、体の調子によって随分と変動することにも気がつくことができます。

セッターによる尺度では無く、「あなた自身による強さの尺度を与えてくれるのが指トレ・筋トレ」だと思います。

また、「右手なら2本指で20秒ぶら下がれるのに、左手だと15秒しかぶら下がれないとか」、「薬指より中指が強いな」とか、左右の指や肩の強さの違いを明確に判断することもできます。そして、自らのウィークポイントを見極めて、効率的にトレーニングしていくことも出来ます。


そして、この指トレ・筋トレは外岩でのクライミングにも効果的に発揮されます。それは、課題を登れるか登れないというレベルのものでは無く、いかに危険を回避することができるかという力をつけてくれます。外岩でのクライミングの場合、かなり高い地点で危険なムーブをしないといけない場合も出てきます。あるいは、クライムダウンしたり、ムーブの途中で危険を回避して飛びおりたりする必要も出てきます。うまくマットのある地点に落ちるように、身体をコントロールする必要があります。そんな時、唯一頼れるのは、日頃のトレーニングによって培われた己の身体のみです。

そして、この強靭に鍛えられた肉体でのみ、ハイボールでの核心ムーブやマントルでの粘り強さ、精神的な強さを与えてくれます。

外岩での怪我、事故の危険を回避し、少しでも安全に、そして強く登れるように日頃から指トレ・筋トレで自らの強さ・弱さを数値化して自覚しておきましょう。

外岩でもジムでも、クライミングのグレードは、必ずしも尺度にはなるものではないのです。それはあくまでも「大体これくらい」でしか無いのです。